ノーリフトケアで腰痛を防ぐ介護施設

介護職員として働いている方の中で「ノーリフトケア」という言葉を知っている方は、少数だと思います。

実際に、このノーリフトケアを取り入れている介護施設、病院は全国でも数件しかないのが現状です。

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ノーリフトケアとは

日本語訳すれば、持ち上げない看護・介護になります。

介護職員として働く上で、ベッドから車いすに利用者を移動させたり、入浴介助などをする際は介護職員が利用者を持ち上げることは避けることはできません。

ただ、ノーリフトケアは介護ロボ等を現場で使用することで、介護職員の手で利用者を支え、持ち上げて移動させる必要がなくなります。

もともとは、オーストラリアの看護現場で取り入れ始められた方策であり、看護職員が腰痛で仕事を辞めざる得ない実情を解決するために始まりました。

そして、日本では2007年から始まった取り組みになります。

まだまだ、日本の介護施設や病院に浸透していない取り組みですが、最近は少しずつ注目され始めています。

介護職員の離職率を下げる事ができるか

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介護職の離職原因と聞くと給料の低さが目立ちますが、それに伴って仕事の忙しさ、そして腰痛の痛みなども離職の大きな原因となっています。

実際に、ある介護施設はノーリフトケアを取り入れたことで、離職率40%から離職率10%まで大幅に下げています。

ノーリフトケアだけで離職率が、劇的に下がるのか…と思うかも知れません。

個人的な意見も含まれますが、ノーリフトケアを取り入れて、他の介護環境を全く変化させないということはないと思います。

おそらくは、ノーリフトケアを大きな柱として、抜本的に介護職員の待遇や仕事環境もある程度改善したのではないか思います(中途半端な改善ではお金の無駄になる可能性もありますしね)。

ノーリフトケアを取り組みために必要な介護ロボットは、1台約30万円程するので、簡単に導入することはできませんが、導入するのなら介護施設側も本気で介護職員の職場環境を改善するという覚悟があるのでは思いますし、介護職員にもその覚悟が伝わることから、離職率も大幅に下がるのではと思います。

また、単純に介護業界の最先端の機器が導入されるだけでも、モチベーションが上がる介護職員の方もいらっしゃいます。

給料が単純に上がるだけではなく、長期的に介護職員が働きやすい環境を整えて、仕事の忙しさを改善するのも離職率を下げる大きな要因になります。

特にパートの方の場合は、扶養控除の問題で稼げる金額が決まっているため、時給を増やされるよりも、現場の仕事の忙しさを緩和してくれたり、腰痛を防げる職場を作って貰った方が喜ばれることもあります。

ノーリフトケアは介護施設に浸透していくか

ノーリフトケアは、まだ新しい取り組みになりますし、取り入れるとなると、施設側は大きな出費を強いられることになります。

そのため、浸透するにはまだ時間が掛かると個人的には思っています。

ただ、ノーリフトケアを取り入れた介護施設に、介護職員が集まるようになると、他の介護施設も人材確保するために、取り入れざるを得なくなっていくので、大手の介護施設を中心に少しずつ広まっていくのでは推測できます。

介護施設側も、給料のベースアップをするよりも、一時的な出費で収まる介護ロボットを購入して、人材の流出を抑えられるのなら…と思う企業も増えていくと思います。

また、介護ロボットなどの導入をして、介護職員の待遇は悪くするような施設は少ないと思うので(意味がありませんし)、将来的にはノーリフトケアを積極的に取り入れている施設を優良な介護施設の基準とできるようになるかもしれません。

⇒介護ロボットは介護職員の人手不足を解決できるか

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